「看取り」に関する基本方針

ご利用者とご家族の気持ちに寄り添ったケアを

 「身体が衰弱しても、できるだけ住み慣れた場所で過ごし、自然に穏やかに最期を迎えたい」。こうした希望をかなえるため、よみうりランド花ハウスでは、『看取り介護』を行います。これは、老衰や病気などが原因でご利用者の心身が弱り、食事をとることができなくなるなどして、医学的に回復が難しいと医師に診断された場合、本人とご家族の意向があれば、医療機関等での延命治療を避け、自宅に近い環境を整えた施設の居室で、自然に安らかに最期を迎えるお手伝いをするものです。残された時間が短くても、一日一日を大切に過ごしていただくため、現場の介護・医療職員はもちろん、施設長をはじめ管理職も事務担当者も加わって、施設をあげて日々の暮らしをサポートします。

 ご利用者本人には、できるだけ痛みや苦しみがないように医療スタッフが全力を尽くし、不安や寂しさを感じることがないように介護スタッフが見守りと声かけを行います。ご家族には心身の疲労や負担に配慮しながら、可能な限り一緒にいられる時間を確保する一方、仕事などで施設に来られない間も安心していただけるように、連絡・情報提供体制を整えます。

 「看取り介護」は、ご利用者が人生を全うするお手伝いをするもので、その方がこれまで生きてきた軌跡に寄り添うことが欠かせません。若いころ、どんな夢を持ってどんな仕事をし、家族とともにどう生きてきたか。そして年老いた今、残された人生をどのように生きたいと考えているか。コミュニケーションを深め、やりとりを重ねることで、本人、ご家族の価値観や死生観が浮き彫りになり、その個性や考え方を尊重するケアが可能になります。

 『ご利用者とご家族の気持ちに寄り添ったケア』は、私たちが普段から心がけなければならないことです。そういう意味では、看取り介護は日常のケアの延長線上にあります。最期のお手伝いを誠実に務めるには、日ごろから本人とご家族の言葉に耳を傾けて、その気持ちを酌んでご利用者に接することが必要です。日々の真摯なお世話の積み重ねの先に、「看取り」があります。花ハウスは、そんなケアを目指したいと考えます。


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