花ハウスだより

地域福祉を住民の手で作るには~5月22日開催花カフェレポート

第14回「みなさんのしゃべり場 花カフェ」が5月22日午後、よみうりランド花ハウス1階で近隣の住民や施設のご利用者など30人が参加して開かれました。講師は川崎市多摩区社会福祉協議会地域課長の川澄晶子さん。川澄さんは、高齢者の生活支援や地域ボランティアの育成、組織化などが中心となっている社会福祉協議会の仕事内容や住み慣れた場所で暮らし続けるために誰もが日ごろ心がけるべきポイントを分かりやすく説明しました。以下、概要をレポートします。

 

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「多摩区社会福祉協議会の活動」:社協というと「お役所ですか?」とよく聞かれるが、社会福祉法により全国の都道府県市区町村に設置が義務付けられている非営利の民間社会福祉団体で、住民主体による地域福祉を推進することが使命。事務局として「地域課」と「あんしんセンター」があり、地域の様々な組織や個人会員から成る理事会、評議員会で運営方針が決められ、担当地域内に菅、生田など5つの地区社協がある。ボランティア活動や福祉教育の推進をはじめ、福祉情報誌「多摩」・ボランティア情報誌「たまぼら」の発行、送迎車を使った移動困難者の外出支援、生活福祉資金の貸付など、仕事は多岐にわたるが、地域住民の皆さんが自分たちの手で福祉を作っていくための、いわば黒子だと思っている。

 

「日ごろ心がけること」:少しだけ勇気を出して実行していく心がけが4つある。いずれもありふれたことだが、今は忘れられかけていることばかり。まず、「『お互いさま』の心を大切に」ということ。人はみな年をとり、いつか生涯を終えるが、だれの助けも借りずに1人で生きていくことはできないので、この気持ちが地域福祉を進めるための基本でもある。

2つ目は「困ったときは声をあげよう!」。孤立死、孤独死という言葉をよく耳にするが、困った時には自ら声をあげなければいけない時代だ。困った方は助けられ上手になっていただきたい。そうした声を周囲がうまく拾い上げていくようにするのが地域福祉作りだ。

3つ目は「『おせっかい』は素敵なこと」。今は、「隣は何をする人ぞ」という世の中だが、私が子供のころは、近所に世話好きのお爺さん、お婆さんがいて頼りにされていた。近所でお互いにいつも声を掛け合って、後で世話を焼かなかったことを後悔することがないようにしたい。

最後は「遠くの親戚より近くの他人?」。熊本の大地震などの災害を通じて、地域での高齢者の見守りや助け合いの大事さが見直されている。少し勇気を出して最初は挨拶し、次に世間話をするようにし、行く行くは助け合いにまで進んでいく。

こうしたことを社協としても後方支援できるよう努力していきたい。


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