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すみれ館だより

「人として成長できる仕事」「エビフライ介護食に感動」【すみれ館の人々1】

 「花ハウスすみれ館」の若手介護職2人に、すみれ館の雰囲気や、介護の魅力を語ってもらいました。いずれも二十代の女性で、今年春に大学を卒業した新人Kさんと、4年の介護歴があるMさんです。「花ハウスすみれ館」で働き、暮らす人々を紹介する企画「すみれ館の人々」の一回目です。

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――まずはKさんから。介護職を志したきっかけと、実際に働いてみての感想を教えてください。

 学生時代にドラッグストアでアルバイトしたとき、車いすのお客さんに「手伝ってほしい」と声をかけてもらいました。一緒に店内を回り、「だれかの力になれるっていいなあ」と感じました。それから、仕事を通じてだれかの役に立てるなら、自分にとってもやりがいになるかもと思い、介護の仕事を考えるようになりました。

 入職して間もない頃、折り紙が好きな入所者様がいたので、折り紙は得意でなかったのですが、家でツルの折り方を覚えました。翌日、この入所者様と一緒にツルを折ったところ、ニコニコした表情をみせてくれました。このとき、初めて気持ちを共有できたと感じ、とてもうれしかったのを覚えています。

――実際に介護の仕事につかれてみてどうですか?

 限られた時間にやらなければならないことが決まっていて、同時に複数の入所者様に目を配らなければならず、お一人お一人に寄り添うのは大変と感じることもあります。性格や症状も違うので、お声かけの方法も変わってきます。先輩職員の方は、認知症の入所者様からの言葉に臨機応変に対応できて、すごいなと驚かされています。自分も早く、お一人お一人の変化に気を配り、それぞれに合わせた対応ができるようになりたいです。介護は、人間的にも成長できる仕事だと思います。

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――続いてMさんお願いします。

★P9140823.JPG 私は、比較的規模の大きい施設で介護の仕事をしていましたが、縁あって、すみれ館に転職しました。すみれ館は小規模でアットホームな雰囲気です。部屋の飾り付けや様子も、ご入居者の好みに合わせて変えられます。先日お亡くなりになった方がいらっしゃったのですが、職員が朝、出勤するのを待っていたかのように旅立たれました。「待っていてくださってありがとうございます」と、ご入居者様に語りかける先輩職員を見て、家族みたいだなあと感じました。

――介護の仕事につかれたきっかけと、すみれ館に来てから印象に残った出来事を教えてください。

 最初は老人福祉施設で事務職をしていたのですが、向いていないと感じたので、思い切って介護現場で働かせてもらいました。厳しい仕事なのは確かですが、ご入所者様からダイレクトな反応がかえってくるのが楽しく、自分に向いている仕事だと思いました。ご入所者様のうれしそうな表情を見ると、励みになります。

 すみれ館に来てからの出来事ですが、ある日、エビフライが食べたいとおっしゃった入居者様がいました。普段はペースト状のものしか召し上がらない方なので、正直難しいのでは、と思いましたが、それを実現するために、ご家族、歯医者さんの協力を得て義歯を新しく作り直してもらい、先輩職員が介護食のレシピを調べて準備しました。ハンペンやお麩を使ってエビのすり身で柔らかく作り、本物のエビの尻尾もつけて、ちゃんとエビフライの形をした介護食を作り上げたのです。すごい!と感動しました。

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 103歳の誕生日当日に召し上がって頂き、茶目っ気たっぷりに「カニ?」って言いながら、満面の笑みを見せてくれたんです。

 お亡くなりになってしまったのですが、人生の最期に向かう中でも、食べることはかけがいのない楽しみにもなるんだ、ということを気づかせてくれました。学ぶことが多い毎日です。

 自分も早く、個人個人に合わせた介護を提供できるようになりたいです。

 ※すみれ館では、介護職として働く仲間を募集しています。詳しくはこちらから。

https://www.hana-house.org/sumirekan/job-blog/2022/08/post.html

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