花ハウスだより

花ハウス再開、第一弾は「認知症と音楽療法」

 「みなさんのしゃべり場 花カフェ」が10月8日、再開しました。再開第一弾は、「認知症と音楽療法」がテーマ。音楽療法士でもある横浜相原病院の吉田勝明院長のお話や「読売日本交響楽団」のバイオリン二重奏を、地域にお住まいの皆さんなど100人が参加して楽しみました。

 カフェではまず、吉田院長が認知症について分かりやすく説明しました。サザエさんのお父さん・波平さんが54歳であることを紹介。「現在の高齢者に比べるとふけて見えますが、それだけ今の人たちが元気に歳を重ねていることの証しです。30歳前後の人をアラサーと言いますが、これからはアラハン(ハンドレッド=100歳)の時代。歳をとることを元気に楽しみましょうと」呼びかけました。

 一方で脳の障害による認知症も進むことがあり、その原因や予防法について解説しました。予防には積極的な社会へのかかわりや、ウォーキングで足を動かすことが大事で、絵や音楽の趣味を持って右脳を活発に使うことも効果があると紹介。音楽にはリズム知覚を刺激して身体機能を維持したり、情緒を安定させたりする心理的な効果などがあるといい、継続的に趣味を続けましょうと訴えました。

 吉田先生は最後に、ナイチンゲールの「音楽には健康人に対しては巧(たく)まずして、その活力あふれる生命の悦びを呼び起こし、病人に対しては悦びをもたらし、また自分の無力に対する神経の苛立ちを拭い去ってくれる」という言葉を紹介し、お話を締めくくりました。

20171008吉田先生P.jpg

 続いて、読売日本交響楽団の田村博文さんと山田友子さんによるバイオリン二重奏を楽しみました。演奏会は、モーツアルトの小品3曲、バッハのG線上のアリア、参加者からリクエストがあった「四季の歌」、坂本九さんの「見上げてごらん夜の星を」、日本の童謡へと続きました。「夏は来ぬ」「夏の思い出」「赤とんぼ」が演奏されると、曲にあわせ口ずさんだり、足でリズムをとったりする姿があちこちで見られ、最後に全員で、「ふるさと」を3番まで合唱しました。

 参加者からは、「知識が広がりました」「すばらしい音楽を堪能するぜいたくな時間でした」の声があがりました。

IMG_4821 全体.JPGIMG_4829二人たて.jpg

 次回の花カフェは1119日午後1時30分からです。読売新聞東京本社社会保障部長の岡部匡志さんが「認知症の人と家族への生活支援」についてお話します。


Page Top