毛糸がフロアに運ぶ幸せ、健康の源は楽しく働くこと【花ハウスの人々30】
よみうりランド花ハウスで、エレベーターの3階を降りると、毛糸で作った小さな動物や果物がにぎやかに並んでいます。イルカに熱帯魚、金魚、パンダに、イチゴやさくらんぼ、親亀・子亀の縁起物やから、大リーグで活躍する大谷翔平選手もいます。

作ったのは、清掃や清拭巻きを担当する介護サポーターのIさん(73)。花ハウスに来て3年目、アクセサリー販売経験と器用な手先を活かし、費用をかけずに家にある毛糸や古着を材料にした小物でフロアを飾り付けてくれています。
花ハウスに来る前は、腰をケガし、座ると激痛に見舞われる時期が続いたそうです。毛糸の飾りは、自宅でずっと横になっていたとき、「暇つぶしに」と寝ながら作り始めたのがきっかけでした。
施設で来てすぐ、車いすに乗った利用者様がとびきりの笑顔で迎えてくれたことが強く印象に刻まれたそうです。「ご家族と離れて暮らし、寂しさを抱える人もいる場所だからこそ、笑顔が身に染みた。笑顔は薬、周りに幸福感をもたらすんだなとしみじみ感じました」。それ以来、 毛糸を使った人形の作り方を教えたり、おすすめの本を貸してあげたりと、利用者様との交流を楽しんでいます。

腰痛が心配で、花ハウスではコルセットをつけて働いていますが、立ったままの作業が中心で、身体に合っているのか体調はとてもいいそうです。「適度な運動になっていいのか、ここ2年で体重が約7kg増えました。この5年で今が一番元気。雰囲気の良い場所で楽しく働けるところが健康の源です」と話してくれました。(剛)

