花ハウスだより

認知症や転倒を予防する運動を心がけて~1月22日開催花カフェレポート

第20回「みなさんのしゃべり場 花カフェ」が1月22日、よみうりランド花ハウス1階のデイサービス・ルームで「認知症予防・転倒予防に必要な運動とは~一緒に体を動かしてみよう~Ⅱ」をテーマに、地域の皆さんなど27人が参加して開かれました。講師は、川崎市多摩スポーツセンターの塩田和久館長(健康運動指導士)。塩田さんの講義は昨年1月に続いて2回目で、この日は、認知症予防のためバランスよく摂取したい栄養素や食材について分かりやすく説明したうえで、新聞紙やタオルを活用して自宅で手軽にできる肩こり、転倒予防のための体操や脳を働かせて認知症を予防する体操を指導しました。

 以下、概要をレポートします。

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「認知症予防に大切な栄養」:運動、食事、休養が生活の3要素で、不足するとストレスを感じるようになる。食事については認知症予防に役立つ栄養を日常的に摂ることが大切。炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルが5大栄養素で、これらをバランスよく摂ることだ。

食材を色で表すと、赤、緑、黄、白、黒の5色バランス健康法という捉え方がある。赤はニンジン、緑はホウレンソウ、黄色はカボチャや玉子、白は大根、黒はゴマやひじきが代表的な食材だ。また、白に入るご飯・うどん・パンや赤に入る肉は控えめにして、緑の野菜や黒のゴマ、海藻類は多く摂ろう。認知症予防に適した食事は糖尿病予防にもなる。

 認知症予防に適した食材として、マ(豆)・ゴ(ゴマ)・タ(玉子)・チ(チーズ)・ワ(ワカメ)・ヤ(野菜)・サ(魚、特に青魚)・シ(シイタケ)・イ(イモ類)がある。3日くらいでこれら9品目を食べれば認知症になりにくくなり、糖尿病予防にもつながる。

「タオル、新聞紙を使う体操」:タオルの体操は、椅子に座ってフェイスタオルの両端を両手で持ち、タオルを伸ばしたまま、頭上に上げて右、左と順に肩まで下げる。肩甲骨を動かすことで肩、首のこりが起きにくくなる。次に、背中を背もたれから離して足を床から上げ、タオルを斜め前方に上げて鎖骨のところまで下ろす。これは、胸筋を鍛える運動だ。

新聞紙の体操は、椅子に座って新聞紙の上端を両手で持って開き、真ん中から半分に破いてそれぞれを片手で丸める。右手のそれを両足の間に落として足で挟んで持ち上げ、膝を延ばして床に下ろす。同様に、左手で丸めた新聞紙も両足の間に落し、二つの紙を両足で挟んで持ち上げる。

「転倒予防と脳トレ体操」転倒予防の体操は、椅子に座ったまま、右足を胸につけるように上げた後、床につけないよう下ろす運動を繰り返す。次に左足、両足でも同様の動作を繰り返す。次に、両膝を付けたまま脚が八の字の形になるようにして片足ずつ伸ばし、上に引き上げた後、床につけないように下ろす。さらに、両足を伸ばしてぴったりくっつけたまま、1から10までの数字や漢数字を書くようにして、両足を動かす。最後に、床に足裏全体を付ける足踏み体操を行う。これは骨に刺激を与える体操で、これらの体操を1日30秒でいいので続けてほしい。

脳トレ体操は、右手は握り左手は開いて両手を前方に伸ばした後、手を下ろして右手は上から右ももを叩き、同時に左手は左ももを撫でる。次に、左右の手を逆にして、同じ体操をする。さらに、手を上に上げ、同じ動作(右手は叩き、左手は撫でる)を空中で行う。また、5人程度で椅子に座って同じ方向を向いて並び、片手の何本かの指で前の人の背中に触る。触られた人は触られた指の本数と自分が触った指の本数を一緒に発表し、それぞれ答え合わせをする。何本の指で触れられたか、自分は何本の指で触ったかを一緒に思い出すことで、脳のトレーニングになる。

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