空白の時間つくらない!一緒に歌っておしゃべりする介護ロボット実験中
よみうりランド花ハウスではソニーグループ株式会社 と共同で、介護の仕事を手助けしてくれるロボットの実証実験に取り組んでいます。
ご存じのとおり、介護の仕事の現場は人手不足が進んでいます。花ハウスは、個室10部屋を生活単位(ユニット)とするユニット型介護をとり入れ、介護職員の配置も国の基準を上回っていますが、それでも様々な業務で十分に対応しきれない場面があります。
具体的な課題を把握するため、どの作業にどのくらい時間がかかっているか調査したところ、日中、見守りにあたる職員がいない空白の時間が生じていることがわかりました。こうした時間は、入所者様が不安定になったり、転倒などの事故が起きたりする危険があるため、極力、空白が生じない体制を整える必要があるのです。
そこで、職員が手いっぱいの時に、見守りを兼ねて入所者様と簡単な会話やレクリエーションをしてくれる自律型ロボットをソニーとともに研究しています。最先端のロボット技術を持つソニーは早速、検温、電話の取り次ぎ、歌のレクリエーションを提供するロボットの試作機を開発してくれました。入所者様にも親しまれやすい子供型のロボットです。現在はその実効性の検証を続けているところです。検証に協力していただいた入所者様も、会話をしたり、一緒に歌を歌ったり(普段のレクでは歌わない方が口ずさむこともあります)して、楽しんでいただいてます。
レクリエーション対応の機能が完成した後には、介護に必要な用品を必要なところに届ける、ゴミを片づける、といった補助的な役割を担う機能の開発も検討します。
将来的には、職員は入所者様への直接的な介護と対話に集中し、見守りや補助的な業務はロボットが担う形で介護の現場をつくっていけるかもしれません。
ロボットの名前はハナモフロル。入所者様は「ハナちゃん」と呼びます