相談室はいろいろつなぐ、ご入所者様の編み物がカラフルなポシェットに!
編み物が日課のTさん
「よみうりランド花ハウス」で今年1月に100歳になった女性入所者のTさんは編み物が日課です。日中は、カラフルな糸とかぎ針が手放せません。
細かい網目にかぎ針を入れて、スイスイと手際よく。視力は衰えを知りません。テーブルの上に置いた時に底の部分となるマチをもうける編み方。青、ピンク、オレンジ、えんじ。袋状の布が次々とできていきます。
何かに使えないだろうか。もうひと工夫あるといいかも――。目を留めたのが相談室のメンバーでした。ケアマネジャーや生活相談員が在籍する相談室の仕事は多岐にわたりますが、ご入所者様とご家族様の橋渡しもひとつ。たまたま別な女性入所者のIさん(98歳)の娘さんと話をした際に、裁縫が得意と知り、Tさんが編み上げた袋を見せて相談すると、「私に任せて」とリメイクを引き受けてくれました。
しばらくして出来上がったのが紐の付いたかわいいポシェットです。Iさんの娘さんは、袋の口に綺麗な布を縫い付け、ひもを通して縛れるように仕上げてくれました。今回は、ご入所者様とご家族をつなぐだけでなく、ご入所者様と他のご入所者様のご家族をもつなぎました。
完成したポシェットを手にするTさん
出来上がったポシェットをさっそくTさんのもとにお届けすると、「まあきれい」と驚いた様子。「もとはTさんが編んだんですよ」とお伝えすると、Tさんはニッコリ。「こうやって、お財布のようにも使えますよ」と百円玉を1枚入れてみせると、Tさんは「もっとたくさん入れてほしい」と茶目っ気たっぷりでした。
一番お気に入りのポシェットをTさんに選んでもらいました。残りの素敵なポシェットは、ほかのご入居者様や職員に「おすそ分け」させていただきます。
Tさんにポシェットを届けた相談室のメンバー(左)