午後のおやつどき、喫茶店のマスターがやってきました。長身のイケメン、蝶ネクタイ姿です。「おいしいコーヒーを淹れに、大阪からやってきました」と自己紹介しています。その正体は、サラリーマン時代に着ていたワイシャツ、ベストに蝶ネクタイをまとった職員ですが、まるで別人です。

　さっそく淹れたのはカフェオレに似たタイプです。コーヒーに、泡立てたクリームをのせ、隠し味にココアを使っているのだとか。ふんわりとしたクリームの上に。スプーンを使って動物の輪郭をだします。仕上げに使うのは溶けたチョコレート、つまようじで目やひげを書き入れて、「ラテアート」の完成です。

　ウサギやトラ、イヌ、ネコ......。マスターは、ご利用者ごとに好きそうな動物を考えて、描いていきます。「私はウサギ」。リクエストがありました。

　コーヒーのお供は、二層式の羊羹の上に、桜の花びら文様が上品な和菓子です。ご利用者様のひとりはあっという間に平らげました。マスターに扮した職員に「なんか聞いたことある声だな～」と茶目っ気たっぷりに声を掛ける姿も。「コーヒーも羊羹も甘すぎず、いつもと違った感じでおいしかった」と笑顔がこぼれました。

　途中から撮影タイム、掛け声はイタリア語でおいしいを意味する「ボーノ」。頬に人差し指をグリグリあてたポーズでほほ笑みます。

さあ、ご一緒に　ボーノのポーズ

　マスターに扮した職員は「めちゃくちゃ練習しました。毎日同じような雰囲気でおやつを食べてきているので、ちょっと違う時間を過ごしてほしかったです」と振り返りました。

イベントに刺激を受けてラテアートに挑戦した職員