敬老週間しめくくる天使の歌声とピアノの調べ、秋のはじまりは名曲に酔う
デイサービスの敬老週間が最終日を迎えました。職員総がかりで、様々なイベントを連日開催してきましたが、締めくくりはプロの音楽家を迎えての秋のリサイタル。暑さがやみ、さわやかな秋空が広がったこの日、ドレスをまとった音楽の女神、声楽家の直野容子さんと、ピアニストの古瀬安子さんが花ハウスに降り立ちました。
最初の3曲はオペラの歌曲から。イタリア語の歌詞の意味も解説したあと透き通ったソプラノの歌声と、テンポのいいピアノの調べが響きわたります。「これほど人間の声って高い音が出るんだ」。そう驚くほどの高音は、天使の歌声のようでした。デイと特養の利用者様計約40人の観客が聞き入りました。
どこか遠い世界に連れていってくれる、頭の中にあるモヤモヤを吹き飛ばしてくれる、素敵な歌声と伴奏でした。
「みんなで歌いましょう」のコーナーでは、「ふるさと」や「赤とんぼ」「上を向いて歩こう」など、お馴染みの曲を合唱しました。声を出して身体が温まり、利用者様の表情も次第に和らいでいきます。
最後のパートは、地元・稲田堤の多摩川河川敷の風景をもとに作曲家の古賀政男が作ったとされる「丘をこえて」や、航空機事故で亡くなった坂本九が生前最後に録音した「心の瞳」といった名曲たち。アンコールの「瀬戸の花嫁」では、デイサービスの職員も花嫁衣装で船に乗ってステージに登場し、海を泳ぐパフォーマンスを披露しました。
「瀬戸の花嫁」では、花嫁にふんした職員が船にのってステージに登場
サメに襲われて船が沈没しても、花嫁はたくましく水着で泳ぎまわります
直野さんと古瀬さんは「観客との距離が近く、『この曲知ってる』とか皆さんの反応が伝わってきた。心が動くお手伝いができたらうれしい。職員の方の身体を張ったパフォーマンスも素晴らしかったです」と話していました。