花ハウスだより

緊張感あふれる消防訓練

 「火事です! 火事です!」「火災が発生しました!」――ふだんは静かな時が流れるよみうりランド花ハウスで、3月15日午後、今年初めての消防訓練が行われました。訓練は、フロアの夜勤職員(各3人)が交替で仮眠を取る深夜2時半に2階の共有フロアで出火した、との想定で、職員20人のほか多摩消防署菅消防出張所の署員4人が参加しました。“災害弱者”である入居者の皆さんの命と安全を守ることが施設の最大の使命とあって、職員は火元確認、初期消火、入居者の避難誘導、到着した消防隊への対応など、本番さながらの訓練を汗だくでこなしました。

 訓練は、館内に設置された火災報知器が発報し、火事の発生を告げる非常放送が全館に流れるとともに1階の当直者が火災発生を確認、入居者や夜勤職員への周知と避難呼びかけの緊急案内放送をするところから始まりました。

花ハウスの場合、火災報知器が発報すると自動的に消防署に119番通報が届く「ワンタッチ通報」が採用されており、訓練でも1階当直役の職員が防災マニュアルに従い、消防署への出動要請や状況説明などを行いました。次いで、2階の職員が火元の位置などを確認して当直役の職員に連絡し、駆けつけた他の各フロアの職員とともに消火栓のホースや消火器を使って初期消火。同時に、職員が扮する2階入居者を火元に近いところの部屋から順番に避難誘導し、出動した消防隊が到着するまでの一通りの訓練を約15分で終えました。

 消防署員からは終了後の反省会で、「避難誘導にいくぶん時間がかかったが、全体では良好な結果でした。消防隊が着いた時に館内見取り図を用意し状況説明をより詳しくしてもらうと助かります」との講評がありました。また、参加した職員は「避難経路をきちんと決めておき、火事の発生場所に応じて柔軟に対処した方がいい」「火元フロアの職員の声や指示はよく出ていたが、他の階の職員は指示待ちの人もおり、もっと声を出して職員の連携をうまく取るべきだ」「これからも器具の習熟や訓練を積み、緊急時の実際の動き方を体で覚えていきたい」などと語り、貴重な教訓を汲み取っていました。


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